障害年金は申請したらすぐもらえる?受給まで何か月かかる?【審査期間・初回振込を社労士が解説】
1.障害年金は申請したらすぐにもらえるの?
「障害年金を申請したら、翌月から振り込まれるの?」「生活費が心配なので、できるだけ早く受け取りたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からいうと、障害年金は請求書を提出しても、すぐに振り込まれるわけではありません。まず日本年金機構による審査が行われ、支給が決定した後に振込が始まります。
日本年金機構の案内では、請求書の提出から年金証書などが届くまで約3か月、その後、初回の振込まで約1~2か月が目安です。つまり、申請から受給まで、おおむね4~5か月程度を想定しておくとよいでしょう。ただし、審査状況などによって前後します。
2.申請から初回振込まで、どんな流れになるの?
必要書類を準備して提出した後は、次のような流れで進みます。
|
手続きの段階 |
内容・期間の目安 |
|
① 請求書類の準備 |
初診日の確認、診断書・病歴・就労状況等申立書などの準備を行います。期間は個々の事情によって異なります。 |
|
② 請求書の提出・審査 |
年金事務所や市区町村の窓口などへ提出します。提出後、結果の通知までは約3か月が目安です。 |
|
③ 審査結果の通知 |
支給決定の場合は「年金証書」「年金決定通知書」などが届きます。不支給の場合は「不支給決定通知書」が届きます。 |
|
④ 初回の振込 |
年金証書が届いてから約1~2か月後が目安です。 |
ここで注意したいのは、上記の期間に「請求書類を準備する時間」は含まれていないことです。初診日が古い方や転院が多い方は、必要な記録を集めるまでに時間がかかる場合があります。
3.障害年金の審査が長引くことはあるの?
はい。障害の状態を詳しく確認する必要がある場合などには、通常より審査に時間がかかることがあります。
例えば、初診日を確認するための資料が不足している場合や、診断書の記載内容について確認が必要な場合などは、追加資料の提出を求められることがあります。
そのため、「申請から3か月経ったのに通知が来ない=不支給」という意味ではありません。審査の進捗が気になる場合は、請求書を提出した窓口や年金事務所などに確認しましょう。
4.支給が決定したら、毎月振り込まれるの?
障害年金は、原則として偶数月の15日に、前月までの2か月分がまとめて支払われます。15日が土日・祝日の場合は、その直前の平日が支払日です。
|
振込月 |
原則として支払われる年金 |
|
2月 |
前年12月分・1月分 |
|
4月 |
2月分・3月分 |
|
6月 |
4月分・5月分 |
|
8月 |
6月分・7月分 |
|
10月 |
8月分・9月分 |
|
12月 |
10月分・11月分 |
なお、初回の振込では、受給開始月からの未払分がまとめて支払われることがあります。初回の支払いは通常の2か月分とは異なる場合があるため、年金証書に記載された「支払開始年月」などを確認しましょう。
5.障害年金は申請した月から受け取れるの?
実は、「銀行口座に振り込まれる日」と「何月分から年金を受け取る権利があるか」は別の話です。受給開始月は、主に請求方法によって異なります。
|
請求方法 |
原則として何月分から受け取れる? |
|
障害認定日による請求 |
障害認定日に受給要件を満たしていれば、障害認定日の翌月分から。 |
|
事後重症による請求 |
障害認定日には該当せず、その後に障害が重くなった場合などは、請求日の翌月分から。 |
例えば、事後重症による請求を10月に提出し、支給が決定した場合、年金の対象となるのは原則11月分からです。実際に口座に振り込まれるのは、審査が終わった後になります。
事後重症による請求では、提出が遅れると受給開始も遅れるため、請求できる状態になったら早めに相談することが大切です。
6.過去にさかのぼって、まとめてもらえる場合はあるの?
はい。障害認定日の時点で受給要件を満たしていた場合には、障害認定日にさかのぼって請求できることがあります。これを一般に「遡及請求」と呼びます。
ただし、過去の障害の状態を確認できる診断書などが必要です。また、さかのぼって受け取れる年金は、原則として時効により5年分が限度となります。
一方、事後重症による請求は、原則として請求日の翌月分からの支給となるため、過去の病状が重かったという理由だけで、すべての期間をさかのぼって受給できるわけではありません。
7.少しでも早く受け取るために、できることは?
審査そのものを必ず早められる方法があるわけではありませんが、請求前の準備を丁寧に進めることで、書類の不足や確認のやり直しを減らすことにつながります。
まずは「初診日」「初診日の年金加入状況・保険料納付状況」「障害認定日」を確認し、必要な診断書や証明書の種類を把握しましょう。
病歴・就労状況等申立書では、通院歴、日常生活や仕事に生じている支障を、実際の状況に沿って整理することも大切です。不明な点がある場合は、書類を提出する前に年金事務所や障害年金に詳しい社会保険労務士に相談するとよいでしょう。
まとめ|障害年金は申請から受給まで余裕を持って考えましょう
障害年金は、申請すればすぐにお金が振り込まれる制度ではありません。請求書を提出してから審査結果が出るまで約3か月、支給決定後の初回振込までさらに約1~2か月が一つの目安です。
また、「いつ振り込まれるか」と「何月分から受け取れるか」は異なり、障害認定日による請求と事後重症による請求でも扱いが変わります。
生活設計のためにも、受給までには一定の時間がかかることを知り、早めに受診歴や必要書類を整理しておきましょう。

初めての方へ
